今回、2000年 WJ グランドチェロキーです。
ATミッションが4速に入らないということで入庫。
ほかのギアはま~、まずまず問題なさそうです。
DRB3での診断です。
DTC(エラー)なし。
制御系は大丈夫なのか?と
パラメーターを見てみると、こんなん出ました。
"TRANS DEGREE -23℃"を示しています。
これではミッションが正しい制御をするはずもなく?(この制御が正しいんですが ^^;)
コンピューターが"極寒の状態だから、オイルが暖まるまで4速に入らないですよ~"
って言う感じです。
おかしくて当然! ここはアラスカじゃありません。
油温を測っているセンサー異常が一番疑わしい。センサーの抵抗値を測ると値が
異常に高すぎる。
普通ならば、そのままセンサーを換えて終わり!と行きたい所です。
しかし!私は、とにかく再修理が嫌いです。(誰でもいやですよね)
それはお客様にとっても、私にとっても、不利益以外の何物でもないからです。
一度ですべてを終わらせるには、"急がば回れ"です。
ほかのお店では、これをやらないから、2回も3回も再修理をしなくちゃいけなくなるのです。
センサーが壊れた原因が配線の可能性も捨てきれないので、
コントロールユニットからミッション内部のソレノイド回路までのハーネス間の
抵抗値、電圧、断線、短絡などをざっと点検。
文章で書くとこれだけですが、結構な時間がかかります。
でも、これを怠ると後でひどい目に合うことがあるのでキッチリやります。
配線図からコネクター位置を特定し、点検用の延長コードをつないで、と
また、AT内部のハーネスも引きずり出したり。
すべてが正常。
最後に、トランスデューサーソレノイドとガバナソレノイドを交換してOK!
試運転した後、学習値をリセットして終了!
さわやかに変速するようになりました。
メーカー純正の修理マニュアルとテスターがあればこそ短時間で出来る作業です。
テスターは汎用のもので代用したとしても、資料には少々お金を使っても純正がいいですね!
今回はこれまで!<m(__)m>